といって、30を上抜いたら云々も否定しきれないのが、RSIの難しいところである。
読者諸兄姉も、それぞれの投資スタイルをお持ちのはず。取引スパンもまちまちで、数日ベースの方もいれば、数時間ベースの方もいらっしゃるだろう。ここで細かく売買サインのようなものを書いたとしても、お役に立つとは限らないない。
売買サインについては、軽く触れるにとどめおく。以下における眼目は、サイクルの開始と終了、およびRSIの数値が、どのような関係を持つかをご覧いただくことである。そこから売買への、なにかしらのヒントをご提供できればと思う。
さて、フーリエ変換による分析-概要で述べたユーロ/ドルの値動きを、ここで再確認しよう。プライマリー・サイクルは、2011年1月10日に始まり5月23日に終了している。内包される小さなサイクルの終了日には、次のように番号づけをする。
①1月10日:Primary cycle bottom
②2月14日:Major cycle bottom
③3月11日:Half-primary cycle bottom
④4月18日:Major cycle bottom
⑤5月23日:Primary cycle bottom
②2月14日:Major cycle bottom
③3月11日:Half-primary cycle bottom
④4月18日:Major cycle bottom
⑤5月23日:Primary cycle bottom
フーリエ変換による分析では、③⑤はほぼ予測通りであった。これに対し②④は、予測との間に1週間のずれがあった。オーブの範囲内とはいえ、実戦における1週間のずれは手痛い。実戦に併装する武器として、RSIが役立ってくれるかどうか。
まあ、これが驚くほど役立つから、われわれは秘策と呼んでいるのだが。

ユーロ/ドルの4時間足である。チャート内の①がプライマリー・サイクルの開始、2011年1月10日を示している。さすがに大底だけあって、30のラインを抉るように割り込んでいる。②がメジャー・サイクルの終了、2月14日である。