
下降後、⑤7月29日に50%ラインでぴったり止まる。上昇して、⑥8月2日の終値は25%ラインに、高値は④から引いた1×1に抑え込まれる。
再び下降して、⑦8月8日、75%ラインと①から引いた1×2の交点で止まる。⑧8月15日は38.2%ラインに抑えられ、⑨8月28日は61.8%ラインに止められる。
そして、⑧の高値から引いた1×1に沿って上昇。その過程において②⑦下降幅のリトレースメントも必要なことがわかってくるが、図が煩雑になるので、ここでは省略する。上昇は100.60のライン、つまり④前後での抵抗線で止まる。
リトレースメント・ライン、およびギャン・アングルが要所要所で機能するのは、以上より明らかだと思う。といって、安易な逆張りのために使ってはならない。上下に抜ける場合もあるし、抜けなければ永遠にレンジ相場が続くことになる。
50%ラインを抜けたら61.8%ラインへ、あるいは38.2%ラインへ。1×1を抜けたら1×2へ、あるいは2×1へ水準が移った。そんな具合に相場を見ていくのがいい。このとき、利用したいのがロスト・モーション lost motion である。
③④のようにラインを上抜き、あるいは下抜き、1~2日で元の水準に戻るような動きがある。これをロスト・モーションという。④におけるロスト・モーションの値幅は24pipsである。⑥では、ほぼ同じ値幅だけ上抜いてから下降している。
⑧の上値は、38.2%ラインに抑えられているものの、①の安値から引いた1×1を見れば、34pips上抜いている。その後は、このロスト・モーションの値幅を超えられないまま推移しており、結局、⑩にいたって下降し始めるのである。
ロスト・モーションの値幅を記録しておくのは重要である。それを超えたら、相場が次の水準へ移ったと判断できる。言い換えれば、逆張りを仕掛ける際に、ストップを置く目安とするのである。是非、ご活用いただきたい。