2019/03/20
Posted on 3/20/2019 by Shigehisa Tagawa in EUR/USD, フーリエ変換による分析
本日は、まず長期的に相場を眺めてみましょう。上はユーロ/ドルの月足ですが、これを見る限り、約60ヵ月の長期サイクルのあることが認められます。
2010年6月から2015年3月(赤矢印・左)までが58ヵ月の下降サイクル。小高下のあと、2017年1月(赤矢印・右)より上昇傾向にあります。
2018年2月以後は下押し気味ですが、現在、60ヵ月を三分する20ヵ月サイクルが終了しつつあり、中期的には上昇が望めるように思います。
しかし、より長期的なスパンで眺めるならば、2008年7月から大きく下降、しかも2017年1月安値は2010年6月安値を下抜いており、今後は下降サイクルを形成せざるを得ないという予測が成り立ちます。
ただし、もう一つ別の見方があります。
2010年6月から2017年1月までを、80ヵ月サイクルとして見てみましょう。他の長期サイクルと比べると長すぎるようですが、これはメリマン・サイクル理論でいう歪みが生じた結果とも考えられます。
つまり、2000年10月から始まる約200ヵ月の、より長期のサイクルが終了するにあたり、この歪みが生じたという見方ができるのです。いまのところ、この後者の見方がより妥当ではないかと私は考えています。
この後者の見方を採るのであれば、現在は新200ヵ月サイクルが開始したばかり。長期的にも大きな上昇が見込めるという予測が成り立ちます。
無論、この予測も100%確実というわけではありません。今後も、ときおり長期的に相場を眺めつつ、シナリオを立てることが必要となるでしょう。
さて先週、3月22日前後にトレーディング・サイクル・ボトムを付ける可能性があると指摘しました。
・ 3月22日。 2月15日から一期、2月28日から二節。
現在のところ、下げる気配は見えません。ボトムを付けるにしても、浅いものになるように思います。いずれにしても当面は買い、または押し目買いを基本方針とします。
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