2015/08/25
メリマン・サイクル理論について述べたのは、ほかでもない。当ブログにおける分析法を見直すためである。以下ではユーロ/ドルの過去のチャートを例にとりながら、よりメリマン・サイクル理論に沿った分析法を説明していく。
まずEXCELで、2004年から現在までの週足データのフーリエ解析を行った。その際、40週移動平均を使ってディトレンディング、つまりトレンド要因の除去をしている。 EXCEL内にあるツールは高速フーリエ変換なので、データ数は2のn乗個でなくてはならない。今回は512個のデータを使っている。
結果、振動数6、7、13、14、18、24をもつ波動が優勢であることがわかった。では「振動数6をもつ波動」とは何か? 512週の間に6回繰り返される波動、約85週サイクルの波動である。優勢なものから順にA波、B波、C波……と呼んでおくことにする。
フーリエ逆変換の結果と照らし合わせ、6波動を週足チャート上に書き入れる。
サイクルを確認するためには、ある程度チャートを遡らなければならない。また、2014年から今年にかけてのユーロ/ドルは、なだらかに下降しており、天底が見極めにくい。ここでは2005年以来の安値をつけた、2010年6月にまず着目する。
なお、以下ではメリマンにしたがい、安値から安値までの期間をもって「サイクル」とする。下のチャートでも、6波動が最小値をとる週を垂直線で表している。
2010年6月の大底は、E波終了にぴったり重なっている。その翌週にはF波終了。E波3周期は、F波4周期に等しく85週である。つまり、この2波動は85週ごとに接近する。接近したときには大きな押し目、または底値を作る傾向があるようだ。
それでいてA波とは重ならないのも不思議だが、話が逸れそうなので元へ戻す。
上昇したユーロ/ドルは、10月末に天井をつける。下げたのちに反転するのは、2011年1月である。B波とD波の終了に挟まれた週であり、2010年6月の大底からは32週を数える。プライマリー・サイクルと呼ぶには、やや長すぎる期間である。
まずEXCELで、2004年から現在までの週足データのフーリエ解析を行った。その際、40週移動平均を使ってディトレンディング、つまりトレンド要因の除去をしている。 EXCEL内にあるツールは高速フーリエ変換なので、データ数は2のn乗個でなくてはならない。今回は512個のデータを使っている。
結果、振動数6、7、13、14、18、24をもつ波動が優勢であることがわかった。では「振動数6をもつ波動」とは何か? 512週の間に6回繰り返される波動、約85週サイクルの波動である。優勢なものから順にA波、B波、C波……と呼んでおくことにする。
A波(約85週サイクル) 512/6=85.333333...
B波(約39週サイクル) 512/13=39.384615...
C波(約73週サイクル) 512/7=73.142857...
D波(約37週サイクル) 512/14=36.571428...
E波(約28週サイクル) 512/18=28.444444...
F波(約21週サイクル) 512/24=21.333333...
B波(約39週サイクル) 512/13=39.384615...
C波(約73週サイクル) 512/7=73.142857...
D波(約37週サイクル) 512/14=36.571428...
E波(約28週サイクル) 512/18=28.444444...
F波(約21週サイクル) 512/24=21.333333...
フーリエ逆変換の結果と照らし合わせ、6波動を週足チャート上に書き入れる。
サイクルを確認するためには、ある程度チャートを遡らなければならない。また、2014年から今年にかけてのユーロ/ドルは、なだらかに下降しており、天底が見極めにくい。ここでは2005年以来の安値をつけた、2010年6月にまず着目する。
なお、以下ではメリマンにしたがい、安値から安値までの期間をもって「サイクル」とする。下のチャートでも、6波動が最小値をとる週を垂直線で表している。
2010年6月の大底は、E波終了にぴったり重なっている。その翌週にはF波終了。E波3周期は、F波4周期に等しく85週である。つまり、この2波動は85週ごとに接近する。接近したときには大きな押し目、または底値を作る傾向があるようだ。
それでいてA波とは重ならないのも不思議だが、話が逸れそうなので元へ戻す。
上昇したユーロ/ドルは、10月末に天井をつける。下げたのちに反転するのは、2011年1月である。B波とD波の終了に挟まれた週であり、2010年6月の大底からは32週を数える。プライマリー・サイクルと呼ぶには、やや長すぎる期間である。
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