2016/01/10
RSIに比べると、ストキャスティクスはかなり敏感である。したがって、ここぞというときの売買のタイミングを計るには有効な指標ともなり得る。
しかし、敏感すぎることは同時に欠点でもある。たとえば以前、4時間足におけるRSIが的確にサイクルを捉えているのを見た。同じ4時間足でストキャスティクスを見ると、ちょっと混乱してしまう。ならば日足で見ればどうか、という話になる。
ユーロ/ドルの日足で、2015年3月13日から7月20日までのプライマリー・サイクルを見ていこう。5月4日までのメジャー・サイクルは、2つのトレーディング・サイクルを含んでいるが、それも含めて、かなり的確にサイクルを捉えている。
敏感すぎるゆえに、ストキャスティクスでは逆行現象 divergence がわかりにくい傾向もある。とはいえ赤線で示したメジャー・サイクルの天井部分では、綺麗に逆行現象が現れている。こうやって見ると、なかなかの優れものである。
日足で見ていくならば、当然、4時間足や1時間足を見ていった場合よりも踏み出しが遅れる。しかし、上のような波形であれば、%Dが%Kを上抜いたら買って、下抜いたら売るという単純な手法でも、そこそこプラスにはなりそうである。
ひとつ前のプライマリー・サイクルは、 2014年11月7日から始まるもので、だらだらとした下降トレンドが続いている。どうせ役に立たないだろうと、この期間のストキャスティクスはほとんど見ていなかったように記憶している。
いま見直してみると、それなりにサイクルを捉えているから驚きである。ストキャスティクス単独で使うのは、まあ、少々無理があるとは思う。ただ他の指標との組み合わせ方によっては、頼もしい武器になりそうである。
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